プロ野球 ノーヒットノーラン

ノーヒットノーラン

プロ野球のノーヒットノーランといえば、この投手の名前を思い出す人も多いのではないでしょうか。中日ドラゴンズの山井大介投手です。2007年、山井投手の所属する中日は、日本シリーズに進出し、日本ハムファイターズと激突しました。山井投手はその第五戦、勝てば日本一の試合で、ホームのナゴヤドームで登板し、8回まで一人のランナーも許さない完全試合としました。このまま9回まで投げ切れば、山井投手個人としてもノーヒットノーランの偉業を達成できるという状況で、9回に岩瀬投手に後を任せて降板し、偉業への道は消滅しました。結果、岩瀬投手が9回を三者凡退に抑え、NPB史上初の継投による完全試合が達成されましたが、当時の落合監督の采配は山井投手個人の記録を潰す格好となり、各方面で賛否両論が巻き起こました。実際は、山井投手の指の状態が非常に悪く、山井投手自ら降板を申し出たことが後々語られています。

さて、そんな山井投手が、とうとうこの偉業を成し遂げる瞬間が訪れます。2013年6月28日の横浜DeNAベイスターズ戦でのことです。日本シリーズのように完全試合とはいきませんでしたが、3奪三振、4与四球、9-0というスコアでNPB史上77人目(88度目)のノーヒットノーランを達成を達成したのです。試合後のインタビューでは2007年の日本シリーズのことについて「全く意識していなかった、あの山井とは別人ですから」とのコメントを残しています。

山井投手は2007年も2013年も、シーズンを通じて決して好調ではなく、それでも偉業を達成するときはするのが、プロ野球の興味深いところといえるでしょう。